新しい構造から新しいスタイリングが生まれる。フルフラット・フレーム誕生ストーリー

Designing & Styling

機能の吟味と同時にスタイリングの検討もスタート。
ユーザーがスタイルや嗜好に合わせて選択できるよう、
さまざまなバリエーションが検討された

こだわりの口枠「フルフラット・フレーム」
例えばハイエンドのユーザーを想定した「クラシックライン」の特徴として、大きなアルミの口枠構造が検討された。
「口枠」という構造は、中身を十分に保護しつつ型崩れも防止する上、ワンタッチで開閉できるので出し入れもしやすい。
昔の郵便配達鞄にも使われていたクラシカルな開閉構造で、我々鞄の作り手にといってはいつの時代にも魅力的な機構なのだが、縫製に熟練が必要であることや、芯となる金属の重さを理由にたいていの場合、ボストンかダレスという決まった形の鞄としてつくられてきた。

その口枠に新たな工夫を凝らすことで、今回私達が目指した「フルフラットに開けられ、一瞬でしまえる」にぴったりの開閉構造が決定した。
それは「形を薄く・細くしつつ強度を保つ」という試行錯誤の結果できあがった「軽くて大きな口枠= フルフラット・フレーム」だった。
(約33%の軽量化 当社比)

 

収納物のコンディション確認と,イメージどおりの開閉ができるかを検討中
新しい構造から新しいスタイリングが生まれる
「フルフラット・フレーム」は、新しい鞄の形を規定した。
スレンダーな形は、初期モデルの段階からヒアリングでも評判がよく、スケッチ愛好家のみならず大きな書類を持ち運びたい人たちからも「予約」の声があがった。
ボストンタイプでもポケットに口枠が使われた。
こちらはさらに難しい構造で、この部分だけで開発に1ヶ月を要した。

ラインナップの吟味
 

何度も作り直された口枠ポケット
とことんこだわりたい
肩ずれ防止のハーネスベルトやピュア羊毛100%の高密度フェルト仕様の肩当、機動力を重視した付属リュックの装備など心地よく「背負う」事にもこだわった。

また、テープをずれにくくするため、送り部分の角度を工夫した金具や長年の使用に耐え、修理がしやすいよう考慮されたねじ式取付金具、内外径で穴の位置を工夫した口枠止め金具やロゴ入りワンタッチ錠などオリジナル金具もいくつか開発された。

本体生地では堅牢で風合いのよい素材として、漆のコーティングや先染の柿渋生地など個性的な素材が吟味され、インナー素材として濡れ・汚れに強いアルミシートなども検討された。
革の質感も重要な要素。ファスナー・金具の色やステッチの太さ等も念入りに検討された。
それぞれの鞄にセットインするインナー画材バッグやインナーポーチも主役と位置づけ吟味を重ねてきた。
数々のビジネスバッグに関わってきたノウハウが、インナーづくりに活かされている。

 

試作中のアルミインナーバッグ
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